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第14回物流施設の不動産市況に関するアンケート調査 – 一五不動産情報サービス

第14回物流施設の不動産市況に関するアンケート調査

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【不動産価格の見通し】

「上昇」が75.3%、「横ばい」が23.7%、「下落」が1.0%となった。前回(14年1月)において「上昇」の構成比が5年ぶりに減少したが、本調査で再び増加に転じた。

【賃料水準の見通し】

「上昇」(50.5%)と「横ばい」(49.5%)が拮抗し、「下落」の回答者はゼロとなった。「上昇」の構成比は、前回(14年1月)において急増したが、その反動もあり本調査で3年ぶりに減少に転じた。

1.物流施設の不動産価格の見通し

 本調査(14年7月)では「上昇」が75.3%、「横ばい」が23.7%、「下落」が1.0%となった。前回(14年1月)において「上昇」の構成比が5年ぶりに減少したが、本調査で再び増加に転じた。投資家層の拡がりから物流施設への不動産投資は依然として活発で、堅調な投資市場が続くという意見が支配的である。一方「横ばい」の構成比は23.7%で、前回(14年1月)の29.3%から減少した。また「下落」の構成比も1.0%で前回の2.2%から僅かに減少した。



図表1 物流施設の不動産価格の見通し(半年後)
図表1 物流施設の不動産価格の見通し(半年後)

出所:株式会社一五不動産情報サービス
注:第1回(08年1月)から第10回(12年7月)までの設問対象は「土地価格」で、第11回(13年1月)より「不動産価格」に変更している。詳細は2013年3月4日発表の弊社レポートを参照。


 半年後の物流施設の不動産価格の見通しについて、それぞれの理由を確認する(図表2参照)。

 上昇理由では「投資家層の拡がりから、物流施設への不動産投資が更に活発になるため」が59回答と最多で、「資金調達環境が良好なため」が46回答、「建設コストが上昇するため」が37回答となっている。上昇理由の上位三つは前アンケートと同様であるが、各回答数はそれぞれ増加しており、堅調な不動産投資市場が続くという意見が支配的になっている。次いで「物流施設の賃料水準が上昇するため」が22回答、「インフレ予想から不動産投資市場に資金が更に流入するため」が19回答となっている。そのほか「日本経済の安定的な成長が期待できるため」が7回答で、前アンケートの17回答から大幅に減少している。

 横ばいの理由では「不動産価格が上昇局面から踊り場にさしかかるため」が14回答、「賃料水準の見通しに大きな変化がないため」が10回答で、前アンケートと概ね同傾向である。そのほか「投資市場の過熱感から、投資を控えるプレイヤーが増えるため」が9回答、「金利の見通しに大きな変化がないため」が1回答となっている。不動産価格の上昇が長期に及んでいることから、更なる上昇余地が乏しいことや局面変化を予想する意見が中心である。なお、下落は1回答のみであった。



図表2 上昇・横ばい・下落理由
図表2 上昇・横ばい・下落理由

出所:株式会社一五不動産情報サービス
注:複数回答可で設問。


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2.物流施設の賃料水準の見通し

 次に、物流施設の賃料水準について半年後の見通しを設問した(図表3参照)。

 本調査(14年7月)では「上昇」が50.5%、「横ばい」が49.5%で、拮抗する調査結果となった。「上昇」の構成比は、前回(14年1月)に54.3%に急増したが、その反動もあって本調査で3年ぶりに減少した。一方、「横ばい」は3年ぶりに増え、「下落」の回答者は調査開始以来で初めてゼロになった。

 ここ数年の賃料水準は、リーマン・ショック後の賃料下落からの回復過程にあったが、主要な物流エリアの賃料水準は、既にリーマン・ショック前の水準にまで回帰している。本調査結果をみると、約半数の回答者が更なる上昇を予想している。一般的に“物流施設の賃料水準はあまり変わらない”という市場関係者の共通見解のようなものがあるが、その見方自体が揺らいでいるのかもしれない。



図表3 物流施設の賃料水準の見直し(半年後)
図表3 物流施設の賃料水準の見通し(半年後)

出所:株式会社一五不動産情報サービス


 半年後の賃料水準の見通しについて、それぞれの理由を確認する(図表4参照)。

 上昇理由では「土地価格や建設費などの開発コストが上昇し、その分の賃料転嫁が進むため」が38回答で最多で、前アンケートに続き開発コストの上昇が賃料水準の見通しに大きな影響を与えている。次いで「ネット通販が需要を更に牽引するため」が25回答、「老朽化した保管型倉庫から高機能な物流施設に移転するケースが増えるため」が21回答、「飲食料品・日用雑貨・医薬品など幅広い業種で需要拡大が期待できるため」が17回答、「高機能な大型物流施設の大量供給によって、潜在的な需要が喚起されるため」が15回答となり、前アンケートと概ね同傾向である。

 横ばいの理由は「荷主・物流会社の賃料負担力に変化がないため」が37回答で最多となり、「新規開発による供給増と物流ニーズの増加が均衡するため」が14回答、「物流業界に大きな変化がなく、安定しているため」が8回答、「物価動向に目立った変化はみられないため」が7回答で続いている。前アンケートと回答傾向は概ね一致しており、物流セクターの特徴のひとつである安定性に加え、物流施設の需給バランスが均衡していることが横ばいの主な理由となっている。


図表4 上昇・横ばい下落理由
図表4 上昇・横ばい下落理由

出所:株式会社一五不動産情報サービス
注:複数回答可で設問。


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3.業況判断DI

 不動産市況のサイクルのうち、本調査時点がどの段階にあるかを認識することを主眼として、日銀短観のように、不動産価格および賃料水準について業況判断DIを算出した(図表5参照)。

 本調査(14年7月)における不動産価格の業況判断DIは74.3ポイントで、前回(14年1月)の66.3ポイントから上昇した。他方、賃料水準の業況判断DIは50.5ポイントで、前回(14年1月)の53.3ポイントから下落し、不動産価格と賃料水準で直近の傾向が分かれた。

 不動産価格の業況判断DIは、前回の2014年1月に5年ぶりに下落したが、本調査では上昇基調に回帰している。不動産価格の上昇理由は、図表2の通り「投資家層の拡がりから、物流施設への不動産投資が更に活発になるため」が第一の要因であるが、一般事業会社が不動産の取得(特に開発用地)に動いていることも、不動産価格の見通しに影響していると思われる。一方、賃料水準の業況判断DIは2009年1月のマイナス63.9ポイントを底に約5年にわたり概ね上昇し、本調査で若干下落に転じた。しかしながら、本調査における50.5ポイントは、前々回(13年7月)の34.8ポイントより高い水準であり、前アンケートの急上昇に伴う反動であろうと筆者は判断している。


図表5 本アンケートの業況判断DI
図表5 本アンケートの業況判断DI

出所:株式会社一五不動産情報サービス
作成方法:日銀短観の業況判断D.I.を参考に、下式にて算出。
業況判断D.I.=「上昇」の回答者構成比-「下落」の回答者構成比

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4.東京圏の不動産市況の中期見通し

 本アンケートでは「短期」の見通しとして、半年後の物流施設の不動産市況について設問している。本アンケートではトピックスとして、2020年に開催される東京オリンピックを目安に、中期の不動産市況に関して設問した。

 図表6は中期見通しとして、強気派を赤色、弱気派を青系色、中立派を緑系色、その他回答を灰系色に分類して図示した。緑系色の中立的な意見が過半数を占め、「物流施設の開発ラッシュによって一時的に供給過剰に陥るが、2020年ごろには需給が均衡した安定した不動産市況に移行する」が31%、「2020年の東京五輪は特に関係なく、需給が均衡した安定した不動産市況が続く」が25%となった。赤色の強気派では「2020年の東京五輪まで、物流施設の開発ラッシュが続くが、旺盛な需要を背景に、好調な不動産市況が持続する」は15%となった。他方、青系色の弱気派では「物流施設の開発ラッシュによって供給過剰に陥り、2020年の東京五輪前に不動産市況は悪化する」と「2020年の東京五輪は特に関係なく、人口減少による需要減退が本格化し、不動産市況も長期停滞に突入する」は計14%(13%+1%)で、強気派(赤色)と弱気派(青系色)でほぼ均衡している。

 短期の不動産市況の見通し(図表1,3)では強気派(上昇)と中立派(横ばい)が大半で、弱気派(下落)はほとんどいないが、2020年の中期見通しでは強気派と弱気派がせめぎ合う調査結果となった。


図表6 東京圏の不動産市況の中期見通し
図表6 東京圏の不動産市況の中期見通し

出所:株式会社一五不動産情報サービス

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■アンケート調査の概要、回答用紙につきましては、PDF末尾をご参照ください。

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